どう違うの?冷麦と素麺 あなたはどっち派?
夏休みのお昼の味方! 冷麦素麺冷やし中華。
冷やし中華は面の色からして違うやつだなと認識できても、素麺と冷麦って何が違うんでしょうね。
よく、緑やピンクの素麺があたりとか外れと聞きますがそれって実は冷麦だったんじゃ?というくらい両者の境はあいまいです。
今回はそんな素麺と冷麦の違いについてまとめました。
夏の食卓の味方にしばし思いを馳せてみて下さい。
~冷麦はそもそもうどんの仲間?~
冷麦と素麺は本来では製法が違っていました。
もともとうどんを細くきったものを『切り麦』と呼んでおり、それを温かく食べるものを『熱麦』冷たくして食べるものを『冷麦』と呼んでいたのです。『熱麦』のほうはすたれてしまったのかききませんね。
そのうどんは小麦粉に塩と水を混ぜて練って切って作るものですよね。
昔ながらの素麺は材料と途中までの工程は同じなのですが、うどん・冷麦のように切って麺にするのではなく練ったものに油をつけてよりをかけて引き延ばして天日に干して作ったものをいいます。
しかしそれも昔の話。
現代では機械で切って作られる素麺もありきっているから素麺ではないとは言い切れない状況になっています。
JASの規格の『乾麺類品質表示基準』では製造過程にかかわらず麺の太さが1.3mm未満をそうめん、1.3mm以上1.7mm未満を冷麦、1.7mm以上をうどんと太さで分類しています。
しかしこれは機械で作っている場合。手延べ(手で伸ばして作っている)の麺の場合は面の太さが1.7mm未満であれば素麺でも冷麦でもどちらを名乗ってもいいとしています。
~ピンクや緑の麺の意味は?~
私の家は素麺派だったので縁がなかったのですが、冷麦にはピンクや緑のものが入っているそうですね。
これは彩りなのかなと勝手におもっていましたがどうやらちゃんと意味があるようです。
今は素麺にも入っていることがあるそうですが、もともとは冷麦と素麺を見分けるためにわざわざ冷麦にだけいれていたそうです。
そこまでして1.3mmやら1.7mmの世界を区別しなきゃいけなかったのかな?という疑問も残りますね。
~古いものほどおいしい?三年前寝かせてから出荷する素麺がある~
手延べのそうめんは伸ばしている最中に乾燥しないように油を塗ります。
その後保管庫で高温多湿の季節を経て熟成されるお素麺。この工程を『厄』といって、この工程を経ることで油のにおいが抜けてコシのあるおいしい素麺になるといわれています。
その年の厄を越えたものを『新物』、二年物を『古物(ひねもの)』、三年物を『大古物(おおひねもの』とよび、特にこの『大古物』がおいしいとされています。
新鮮出来立てがおいしいとは限らないのですね。
~簡単だけども奥が深い。上手に茹でてワンランクアップの味へ~
茹でてめんつゆにつけて食べるだけ、なんて横着していませんか?
一つ一つを丁寧にすればぐっとおいしくなりますよ。
茹で方のコツは冷麦・素麺共通です。
・たっぷりの水で茹でる
・鍋に入れるときは束をほぐしていれる
・最初は強火、再沸騰したら火を少しずつ弱めてさし水は控える
・麺がゆであがったら水道水を流しながらやさしく揉み洗いをする
・氷水で占めると締まりのある麺になる
茹でる時間は太さによって変わるのでパッケージの時間を参照してください。
火を一束だからってちょっとの水で茹でたりしていませんか?
ごそっと束のまま入れたりしていませんか?
白状しますと私はときどきそうやっていました。
そんな時は麺も塩辛いしなんだか固まったようにくっついていたのですが、おそらく茹でるときの水の量と入れるとき固めたままだったのがいけなかったのでしょう。
ちなみに料亭で出てくるお素麺がきれいに並んでいるのは素麺の束の片方の端を糸でしばってほかの部分はしっかりと躍らせて湯がいているそうですよ。
茹でてからあんなにきれいに並べるのって大変そうですもんね。御もてなしにお素麺をするときにすぐに使えるテクニックでした。
~まとめ~
・素麺と冷麦の違いは太さ。
・手延べそうめんは少々太くても素麺を名乗ってもよい
・横着をしたらおいしい素麺・冷麦にならないので横着しない
いかがでしたか?
わずかな違いではありますが実家の習慣や地域によって素麺か冷麦かは変わってくるのかもしれませんね。
次に食卓に素麺がのぼるときには横着せずにおいしい素麺をゆで上げて家族をびっくりさせましょう!
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